情報収集 information gathering 2004 6 2
情報収集には、何がいいか。
常識的には、新聞と答える人が多いでしょう。
しかし、 私は、情報収集には、本がベストだと考えています。
もちろん、毎日、新聞を、3紙以上は、目を通しています。
さらに、インターネットからも情報収集をしています。
それでも、情報収集には、本がベストだと考えています。
新聞は、毎日のニュースを追いかけることになりますので、
「大局的には、どうなっているか」とか、
「物事を鳥瞰すると、どうなるか」という視点が欠けるのです。
つまり、「木を見て森を見ず」という状態になってしまうのです。
この木は、何の木か。樹齢は何年か。木の高さは、何メートルあるか。
そういうことに夢中になってしまい、
「この森は、全体では、どうなっているのか」という視点が欠けてしまうのです。
ですから、本を読まない人は、
「情報を、たくさん持ってはいるが、それを生かしきれていない」という状態になるのです。
それから、世界情勢を理解するには、歴史を知っておく必要があります。
歴史を知らない人間は、
「情報が、右の耳から入って、すぐに左の耳から出ていく」ようなものです。
よく本を読んでいる人には、
今、入ってきた情報が、重要なのか、重要でないのか、すぐ判断ができます。
あるいは、この情報は、枝の部分か、幹の部分か、すぐわかります。
たいていの人間は、「枝の部分」の情報に振り回されてしまうのです。
一冊の本を書くには、100冊の読書が必要である。
そういうことを、よく聞きます。
ですから、本は、情報の宝庫なのです。
(参考までに)
株式投資も、同じです。
毎日の株価を追いかけても、
「木を見て森を見ず」という状態になってしまうのです。
やはり、株式投資でも、本を読んで、情報収集をしておく必要があります。
たとえば、会計の本を読んでみる。
そうすると、新しい視点ができます。
この会社の決算書を見ると、大変、優れている。
しかし、株価は、割安のままで放置されている。
あるいは、この会社の決算書を見ると、危ないものを感じる。
これで、よく取締役会で承認されたものだと思う場合もあるでしょう。
マスコミ報道では、企業の倒産を、「突然死」と報道するが、
あれは、突然死ではなく、やはり予想どおりであったと感じることもあるでしょう。
「鳥瞰」
鳥が見おろすように、高い所から、広範囲に見おろすこと。
転じて、全体を大きく眺め渡すこと(広辞苑)。
「木を見て森を見ず」
細かい点を注意しすぎて、大きく全体をつかまないこと(広辞苑)。